- 大学に掛かる費用って1年を通してどれぐらいなんだろうか?
- 息子、娘が大学に進学することになった。ただ申し訳ないけど、お金がない。
- 仕送り分も頭を悩ます。どうすべきだろうか。
晩婚化が進んでいると思いきや、ビックリするほどの早婚家庭も多いですよね。
晩婚の場合は、子供の進学時、収入もそこそこあるので気にされないケースも多いですが、問題は早婚家庭です。
極端な例をお話すれば18歳で結婚し、子供が出来たとすると、子供の大学進学時の年齢は37歳です。
所得が上がっていない上、さらに物価の上がった今日の日本においては、37歳で大学進学させられるほどの経済力はないことが普通です。
そうなるとやはりその費用をどう工面するかが問題点となります。
今回の記事では一般的に大学、学生生活に掛かる費用と資金の工面について解説します。
公立、国立と私立での費用の違い
公立、国立はまだそこまで言うほど大差はありませんが、私立の場合は学科によって大きく差が出てきます。
公立、国立大学の場合
区分 | 授業料 | 入学料 | 合計 |
国立大学 | 535,800円 | 282,000円 | 817,800円 |
公立大学 | 536,363円 | 391,305円 | 927,668円 |
出典:文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移」
昔に比べると上がったものの、国立大学の費用に関しては国が定めた標準額であり平成17年以降変動がありません。
一方で、公立大学に関しては年々上がったり下がったりを繰り返していますが、その幅も1万円程度なのであまり神経質になる必要はないでしょう。
私立大学の場合(2023年)
区分 | 授業料 | 入学料 | 施設設備費 | 合計 |
文科系学部 | 827,135円 | 223,867円 | 143,838円 | 1,194,841円 |
理科系学部 | 1,162,738円 | 234,756円 | 132,956円 | 1,530,451円 |
医歯系学部 | 2,863,713円 | 1,077,425円 | 880,566円 | 4,821,704円 |
その他学部 | 977,635円 | 251,164円 | 231,743円 | 1,460,542円 |
全平均 | 959,205円 | 240,806円 | 165,271円 | 1,365,281円 |
出典:文部科学省「令和5年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金等 平均額(定員1人当たり)の調査結果について」
このように比較すると、医歯系学部が突出して費用がかかることが分かりますが、そうなるとより計画性や将来に対する備えが必要となります。
そのお金はいつまでに大学側に支払うのでしょう?
入学金の支払いは合格発表後1~2週間以内
一番初めに必要となる費用は、入学料です。これについては、合格発表後、早めに支払いを行う必要があります。
万が一支払いが出来ないと合格の権利を失ってしまい、入学することが出来なくなります。
私立大学は国立大学より合格発表が早いため、先に私立大学にまずは入学金を支払うという方もいるでしょう。その後、国立大学の合格発表で合格し国立大学に行くことにした場合は、私立大学に支払った入学金は返還されません。
どれだけ資金に困っている状態だとしても、まず返ってこないので諦めが必要です。
授業料と施設設備費
多くの場合は、前期分と後期分で2回に渡って支払うことが多いですが、私立大学によっては一括での支払いが必要なこともあります。
基本的には学期始めの1か月以内の支払いとなりますが、大抵は入学料と同時に支払うケースが多いでしょう。
学費以外の生活費は全国平均12.4万円(自宅生は6.4万円)
賃貸物件を借りている場合
住居費 | 53,020円 |
食費 | 24,130円 |
交通費 | 4,210円 |
教養娯楽費 | 13,270円 |
書籍費 | 1,540円 |
勉学費 | 1,430円 |
日常費 | 7,430円 |
電話代 | 3,460円 |
その他 | 2,170円 |
貯金・繰越金 | 12,970円 |
支出合計 | 123,630円 |
自宅生の場合
住居費 | 330円 |
食費 | 11,390円 |
交通費 | 9,340円 |
教養娯楽費 | 13,410円 |
書籍費 | 1,520円 |
勉学費 | 1,290円 |
日常費 | 5,720円 |
電話代 | 1,710円 |
その他 | 1,920円 |
貯金・繰越金 | 16,950円 |
支出合計 | 63,580円 |
出典:第58回学生生活実態調査 概要報告|全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)
このようにやはり圧倒的に多いのは言うまでもなく住居費である家賃です。ついで食費になります。自宅から通う場合は交通費こそ増えるものの支出はおよそ半分になります。
大学生の1ヶ月収入の全国平均も12.4万円
仕送り | 67,650円 |
奨学金 | 20,640円 |
アルバイト | 32,340円 |
定職 | 490円 |
その他 | 3,180円 |
収入合計 | 124,290円 |
出典:第58回学生生活実態調査 概要報告|全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)
しかし、これは仕送りも収入としています。
基本的に仕送りは親からの仕送りとなるため、実質毎月の支出が増えることになります。
学費が支払えない時はどうすべき?
大学進学から卒業に掛かる費用は、国立、公立、遠征した場合はもちろん自宅生であってもかなりの費用が掛かります。
また親の病気や失業でそれらの費用が捻出出来ないという場合もあります。
そのような場合の対処法としていくつか紹介します。
奨学金
国の教育ローン
銀行の教育ローン
一時的な消費者金融でのローン
最終的な手段として消費者金融から一時的に借り入れるという方法もあります。