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戸車(とぐるま)

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「戸車(とぐるま)」は、引き戸やスライドドアの下部に取り付けられる車輪型のパーツで、扉の開閉をスムーズにするための重要な部品です。
引き戸の重量を支えながらレールの上を滑らかに移動する仕組みで、住宅や商業施設などで幅広く利用されています。

戸車の特徴

扉の開閉を補助

扉の重さを支えながらスムーズな開閉を実現するのが戸車の仕事です。

レールとの組み合わせ

レールの種類に合わせて設計されており、主に「Vレール」や「平レール」(フロアレールともいう)とセットで使用されます。

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Vレール

素材や構造の多様性

使用環境や扉の重量に応じて、さまざまな素材(プラスチック、金属、ゴムなど)やサイズがあります。

静音性の向上

特殊なゴムや樹脂を使用することで、開閉時の騒音を抑えるタイプもあります。

戸車の用途

住宅の引き戸

室内の扉、クローゼットの扉、浴室や台所の引き戸、網戸サッシなどレールがあるところではあらゆる箇所で使用されています。

障子や襖は?

障子や襖には戸車は通常はついておらず、敷居レールを滑らせることで開閉します。

商業施設のスライドドア

店舗のエントランスやショーケースの扉などにも戸車が使われています。

工場や倉庫

重量のある引き戸や大型のスライド式扉にも使用されています。

家具の引き出し

キッチンキャビネットやクローゼットの引き出しの滑りを良くするためにも戸車は使用されています。

戸車の種類

V字型戸車

Vレールに対応しており、滑らかな移動が可能で、近年出来る高めの住宅やマンションなどで使用され、フラッター戸車と呼ばれることもあります。
Vレール自体もスタイリッシュな存在感を示しています。
材質ではデルリンと呼ばれる樹脂製のもの、ウレタン、ステンレス、真鍮など様々です。

用途

主として、引き戸やスライドドア。

逆の丸型戸車

V字型の反対で、丸型のレールを滑らせる戸車で丸型戸車(H型とも)と呼ばれるものがあり、これの形状は逆Vのような形状をしています。

平型戸車

平らなレールや床面で使用するタイプで、文字通り平型の形状をしています。
俗に言うキャスターと同じような形をしており、これもV字形戸車と同じように様々な材質で作られています。

用途

家具や軽量の扉。

吊り戸型戸車

天井や上部のレールに吊るして使用されます。
アウトセット建具などに相性が良いと言えるでしょう。
確かに、見た目は良いですが上部にしかレールがないため、引き戸自体の動きが多少不安定になることもあります。

用途

床にレールを設置したくない場合など。

ゴム製戸車

ゴムを使用して静音性を高めたタイプで、防音戸車と呼ぶこともあります。

用途

音を抑えたい住宅や店舗の引き戸など。

大型戸車

高強度で重い扉を支えるための大型サイズで、重量戸車と呼ぶこともあります。
見た目もかなり大きく、明らかな車輪が見えます。
この中で、さらにV型、平型、H型と分かれます。

用途

工場入口のゲートや倉庫など。

戸車のメリット

スムーズな開閉

扉の動きが滑らかになり、軽い力で開閉が可能になる。

耐久性

適切な素材を選ぶことで、長期間にわたって使用できる。

静音性

ゴムや樹脂製の戸車は音を抑え、静かな開閉が実現。

省エネルギー

引き戸の開閉に必要な力が軽減されるため、負担が少ない。

設置が簡単

多くの場合、交換や取り付けが比較的簡単でDIYでも取り替えが可能。

注意

既設の引き戸に戸車をつけることはDIYでは難しいです。
この場合は、迷わず建具屋さんに依頼するようにしましょう

戸車のデメリット

定期的なメンテナンスが必要

使用頻度や環境によって摩耗やゴミ詰まりが発生し、スムーズに動かなくなることがあります。
ゴミ(ほこり)がつまっている場合は潤滑油での対処しきれませんので、きちんとゴミを取りに除くようにしましょう。

それでもダメだった!

網戸などではサッシ自体が歪んでしまっている場合もあります。
その場合は、戸車の交換やゴミを取っただけでは解決せず、サッシ自体の取り替え(作成)が必要になることもしばしば。

レールとの相性が重要

レールと戸車の形状や素材が合ってない場合、滑りが悪くなるどころかまともに動かないので注意しましょう。
さらに両者を痛めてしまう原因となるので、適切な戸車を装着するようにしてください。

耐荷重の限界

レールは比較的強いですが、扉が重すぎる場合、戸車の材質によって戸車が変形や破損し、まともに動かなくなるリスクがあります。

音が発生する場合がある

安価な戸車や金属製のものでは、開閉時に音が出やすくなります。
きちんと仕様にあった戸車を取り付けるようにしてください。

戸車のメンテナンス方法

定期的な掃除

戸車には想像している以上にゴミが溜まります。
レールや戸車に溜まったホコリやゴミを取り除くことで、長期にわたってスムーズな開閉が行えます。

潤滑剤の使用

金属製の戸車には、適度に潤滑剤を塗布することで滑りがよくなります。
ただし、前述したようにゴミ自体は取り除くようにしましょう。

劣化の確認

ゴムやプラスチック製の戸車は劣化しやすいため、ひび割れや摩耗があれば交換が必要です。
特に、紫外線の影響を強く受ける網戸サッシについている戸車(樹脂製)は欠けやすいです。

レールの点検

あまりないですが、時にはレールが歪んでいないか確認して、必要に応じて修正するようにしましょう。

交換時期の判断

開閉時に「ガタガタガタ」と異音がする、滑りが悪い場合は、戸車を確認してみましょう。
欠けているなど異常があれば、早めに交換することでストレスから解消されます。

戸車に関する豆知識

名前の由来

まさに文字通り、「戸車」という名前は、扉(戸)を動かす車輪(車)から来ています。

素材の進化

昔は鉄製が主流でしたが、現在は静音性や耐久性を考慮してゴムや樹脂(プラスチック)が多く使用されています。

バリアフリー対応

高齢者や障害を持つ人が使いやすいよう、軽い力で動く戸車が開発されています。

DIYで交換可能

多くの戸車は簡単な工具で取り付けや交換が可能です。

特殊用途

耐久性が求められる場所では、ステンレス製や特殊コーティングされた戸車が使用されます。

「戸車」に関するまとめ

戸車は、引き戸のスムーズな開閉に欠かせない重要なパーツです。
その種類や素材、設置環境に応じた適切な選択をすることで、ストレスのない快適で長持ちする扉の動作を実現できます。

定期的なメンテナンスや交換を行い、常に最適な状態を保つことで、安全で快適な空間を作り出すと同時に、適切な戸車を選び、扉の使い勝手をさらに向上させるようにしましょう。

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