「フローリング」とは、木材や木質材料を用いて作られた床材のことを指します。
見た目の美しさや耐久性、掃除のしやすさから、住宅の床材として広く使用されています。
フローリングには、天然木を使ったものから合成樹脂を用いたものまで、さまざまな種類があり、それぞれの特徴やメリットがあります。
フローリングの主な種類
無垢材フローリング
天然木を1枚板に加工したものです。
木の温もりや質感が感じられるのが魅力で、調湿性に優れ、経年変化を楽しめる点が特徴です。ただ、湿度変化で反りや割れが生じることがあるため、メンテナンスが必要なうえ、最も高価です。
複合フローリング
よくある一般的なフローリング素材です。
複数の層からなる木材を使用したフローリングです。表面に天然木を薄く貼り付けた(俗に言う複合合板)ものもあり、見た目は無垢材に似ていますが、安定性が高く、価格も比較的手頃です。
防音フローリング
マンションなどで使用されることが多く、床下にクッション材を挟み込むことで音を吸収し、階下への騒音を抑える効果があります。
フローリングのメリット
掃除のしやすさ
フローリングは掃除機やモップで簡単に掃除ができるため、カーペットに比べて手入れが楽です。ダニやホコリが溜まりにくく、アレルギー対策としても優れています。
見た目の美しさ
木目のデザインはインテリアに温かみや高級感を与え、部屋全体の印象を明るくする効果があります。
耐久性と汎用性
しっかりとした施工を行えば、長期間使用できます。用途や部屋の条件に合わせてさまざまな種類を選べる点も魅力です。
メンテナンス性
傷がついた場合でも、無垢材や一部の複合フローリングでは、表面を研磨して再利用できることがあります。
フローリングのデメリット
足音が響きやすい
フローリングは硬い素材のため、歩行音や物を落としたときの音が響きやすいです。マンションや、特にアパートでは階下への騒音が課題となることがあります。
滑りやすい
光沢のある表面は滑りやすい場合があり、小さな子どもやペットがいる家庭では注意が必要です。
特にワックスでガチガチに固めてしまうと特に危険です。
湿気や乾燥に弱い種類がある
無垢材フローリングは湿度の影響を受けやすく、カビや反りが発生する可能性があります。
適切な室内環境の管理が必要になります。
コストが高い場合も
無垢材フローリングや高性能な防音フローリングは価格が高めで、施工費用も含めると初期費用がかさむことが多いです。
フローリングに関する豆知識
メンテナンスのポイント
- 無垢材は定期的なワックス掛けが必要です。
- 水拭きは表面加工を傷める可能性があるため、乾いた布や専用クリーナーを使用しましょう。
- 湿度管理のため、除湿機や加湿器を活用すると劣化を防げます。
床暖房対応フローリング
床暖房を設置する場合は、対応するフローリングを選ぶ必要があります。
熱による反りや割れを防ぐため、複合フローリングが一般的に使用されます。
ペット対応フローリング
ペットがいる家庭では、傷や滑りを抑えたペット対応のフローリングがおすすめです。防汚・防臭加工された製品もあります。
リフォーム時の選び方
既存の床材を活かして上から貼る「重ね張り」工法を選べば、費用を抑えつつリフォームが可能です。
また、防音や断熱性能を追加する選択肢も検討できます。
高価なフローリングの代わりに、塩ビタイルを使用するというのも選択肢の一つです。
「塩ビタイル」とは、ポリ塩化ビニル(PVC)を主成分とした床材の一種で、タイル状に加工されたものを指します。耐久性やデザイン性に優れ、住宅や商業施設、店舗など幅広い用途で使用されています。フローリングやカーペットと異なり、水や汚れに[…]
フローリング選びのポイント
部屋の用途に合わせる
- リビング・寝室
複合フローリングや無垢材フローリングがおすすめ。予算を抑えるなら塩ビタイルもあり - 水回り(キッチン・脱衣所)
防水加工されたフローリングや、別の選択肢としてクッションフロア材を使用 - 子ども部屋
防音フローリングや傷に強い素材 - デザインとメンテナンス性を両立
デザインだけでなく、掃除やメンテナンスの手軽さも考慮して選びましょう。
ショールームで実際に確認
質感や色味はカタログや写真だけでは判断が難しいため、ショールームやモデルハウスなどで実際に触れてみることをおすすめします。
「フローリング」に関するまとめ
フローリングは、住宅の快適性や見た目の美しさを大きく左右する重要な要素です。
種類によって特性や価格が異なるため、部屋の用途やライフスタイルに合ったものを選ぶことが大切です。
夢のマイホームのフローリングを選ぶ際には、素材の種類や特徴、メンテナンスの方法、設置場所に合った性能をしっかり確認しましょう。