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長尺シート(ちょうじゃくしーと)

「長尺シート」とは、ポリ塩化ビニル(PVC)を主成分とした床材の一種で、薄くて長いシート状の素材です。

一般的に、建物の廊下や階段、エントランスなど、歩行量が多く耐久性が求められる場所に使用されます。
耐久性やメンテナンス性に優れているため、住宅だけでなく、商業施設や学校、医療施設などでも広く採用されています。

長尺塩ビシートも同義です。

長尺シートの特徴

耐久性に優れた素材

長尺シートは、摩耗や傷に強い素材で作られており、多くの人が行き交う場所でも長期間美しい状態を保つことができます。

防滑性が高い

表面に特殊な加工が施されており、滑りにくく、安全性が高いのが特徴で、そのため階段やエントランス、共用廊下など、転倒リスクが高い場所にも適しています。

防水性・耐水性が高い

PVC素材のため、水分を弾きやすく、湿気や水に強い特性があります。水拭きが可能で、清掃が簡単です。
多少しつこい汚れでも高圧洗浄することで簡単に落とせます。

デザインの多様性

木目調や石目調、シンプルなカラーなど、幅広いデザインが揃っており、用途や空間に合わせた選択が可能です。

長尺シートのメリット

コストパフォーマンスが高い

長尺シートは、比較的リーズナブルな価格で提供されており、施工費用も含めて新しい床材として導入しやすいです。
何より耐久性が高いため、交換頻度を抑えられ、長期的にはコストを節約できます。

清掃が簡単

表面が滑らかで汚れが落ちやすいため、日常の掃除が非常に楽です!
水拭きやモップ掛けだけで清潔な状態を保つことができます。

耐衝撃性が高い

重いものを落としても割れたり凹んだりしにくい特徴があります。商業施設や病院、公共施設など、頑丈さが求められる場所に適しています。

静音性がある

足音や物を引きずる音が吸収されやすいため、音が響きにくく、マンションの共用部や住宅の階段などにもおすすめです。

安全性が高い

滑りにくい加工が施されているため、高齢者や子どもがいる家庭、または医療施設などの安全性を重視する場所で特に効果を発揮します。

長尺シートのデメリットや注意点

下地の影響を受けやすい

長尺シートは薄いため、施工時の下地が不均一だと仕上がりに影響が出ます。よって、下地処理をしっかり行うことが必要です。

高温に弱い

PVC素材の特性上、高温になる場所では膨張や変形のリスクがあります。
直射日光が当たる場所や高温の機器の近くでの使用は注意が必要になる場合があります。

傷が目立つ場合がある

長期間使用すると、特に重い家具や尖ったものによる傷が目立つことがあります。気になる場合は、家具の下に保護マットを敷くなどの対策が必要です。

デザインの変更が難しい

一度貼り付けると、貼り替えが手間となるため、デザインや色選びを慎重に行うようにしてください。
そういったこともあり、賃貸物件などでのお部屋による施工はあまり行われません。

長尺シートに関する豆知識

施工のポイント

先述したように長尺シートの施工では、下地の状態が非常に重要です。
凹凸があると仕上がりが悪くなるため、平らで乾燥した下地に施工することをおすすめします。内装業者や外壁塗装業者が行うことが一般的です。

耐久年数

一般的には、10~15年程度の耐久性が期待できます。
使用環境やメンテナンスの頻度によって異なるものの、いずれにしても強いです。

バリアフリー対応

長尺シートは滑りにくい加工がされているため、車椅子や歩行補助具を使用する場合でも安全に利用できます。
バリアフリー住宅や施設に適した素材です。

エコ対応の製品も増加

最近では、リサイクル素材を使用した環境に配慮した長尺シートも登場しています。
環境意識の高い建築プロジェクトでの採用が増えています。

DIYも可能

簡易的な施工であればDIYも可能ですが、広い面積や階段の施工は専門知識と技術が必要です。
初めての場合は小さなスペースから試すのがおすすめです。

長尺シートが適した場所

  • 住宅
    玄関、廊下、階段など
  • 商業施設
    飲食店、ショッピングモール
  • 公共施設
    学校、病院、図書館
  • マンション共用部
    エントランス、通路、階段

「長尺シート」に関するまとめ

長尺シートは、耐久性、清掃性、防滑性に優れた床材で、商業施設や公共施設だけでなく、一般住宅でも便利に利用できます。
その高いコストパフォーマンスやデザインの多様性から、多くの場面で採用されています。

初心者が長尺シートを選ぶ際には、使用する場所に合ったデザインや性能、施工の方法をよく確認し、施工業者に相談しながら、長く快適に使えるように正しく施工しましょう。

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