一度溜めたお風呂のお湯を再び温め直す機能のことを指します。
日本の住宅では非常に一般的な設備で、特に寒い季節や入浴時間が家族でバラバラの場合に重宝されます。
この機能を使うことで、何度も新しいお湯を溜める手間や水道代を節約できます。
追い焚きの仕組み
追い焚き機能は、浴槽に設置された給湯器やバス用の配管を通じてお湯を循環させ、温度を上げる仕組みです。
以下のような手順で動作します。
- 浴槽内の水を配管を通して給湯器に送る。
- 給湯器で温度を上げたお湯を再び浴槽に戻す
- お湯が循環することで、浴槽全体の温度が均一に上がる。
追い焚きの種類
ガス式追い焚き
ガス給湯器を使ってお湯を温めます。即効性があり、浴槽全体を効率的に温められます。
家庭用の給湯システムでは最も一般的です。
電気式追い焚き
電気を使ってお湯を温めます。
深夜電力を利用できるオール電化住宅に多く見られますが、温めるまでに時間がかかります。
ヒートポンプ式追い焚き
ヒートポンプ技術を利用し、省エネ性能が高いのが特徴です。エコキュートなどで採用されています。
追い焚きのメリット
お湯を再利用できる
お湯を捨てずに温め直すことで、水道代とガス代(または電気代)を節約できます。
なので、頻繁にお風呂に入る家庭では効果的です。
家族全員が快適に入浴できる
家族が異なる時間帯に入浴しても、常に適温のお湯を楽しめます。
仕事や学校のスケジュールが異なる家庭にぴったりです。
寒い季節に大活躍
冬場にお湯が冷めやすい地域や、浴室が寒い住宅でも、追い焚き機能を使えば温かいお風呂が持続します。
環境への配慮
お湯を再利用することで、使う水の量を減らし、環境負荷を軽減できます。
追い焚きのデメリットや注意点
配管の汚れや詰まり
お湯を循環させる配管が汚れると、菌が繁殖する可能性があります。よって、面倒でも定期的な清掃が必要です。
エネルギー消費
新しいお湯を溜めるよりはエネルギー効率が良いですが、長時間使用するとガスや電気を消費します。
使い方によってはコストが増加する場合があります。
温まりにくい場合がある
古い給湯器や配管の場合、温度が均一に上がらないことがあります。
機器の状態や年式を確認しましょう。
初期費用がかかる
追い焚き機能付きの給湯器やシステムの設置には初期費用が必要です。
追い焚きの豆知識
追い焚きの頻度と水質管理
毎日新しいお湯を使う場合でも、追い焚きは効果的に利用できます。
とはいうものの、1~2日間以上放置したお湯を再び温めるのは衛生的におすすめできません。
残り湯を再利用する際には、バスソルトや入浴剤が配管に詰まる原因になることがあるため、使用を控えるか、専用の入浴剤を選ぶようにしてください。
定期的なメンテナンスが重要
配管内の汚れを防ぐために、専用の配管洗浄剤を使用した定期的な掃除が必要です。
特に家族が多い家庭では、月1回程度の清掃をおすすめします。
省エネ設定を活用
最新の追い焚き機能には、省エネモードや予約機能が搭載されている場合があります。
使わない時間帯は運転を停止させて、無駄なエネルギー消費を防ぎましょう。
適温を知ろう
追い焚きで設定する適温は、38~42度が一般的です。
季節や好みによって調整することで快適さが向上します。
災害時にも役立つ
追い焚き機能を備えたシステムは、水道が止まった際に残り湯を再利用できるため、緊急時にも便利です。
追い焚きが適した人
- 家族の生活リズムが異なる家庭
家族それぞれが快適に入浴できるようにするため。 - 水道代やガス代を節約したい人
お湯を再利用することでコストを削減。 - 寒冷地に住む人
寒い季節でもお湯を温かく保つことで快適な入浴時間を確保。
「追い炊き」に関するまとめ
追い焚き機能は、お湯を効率的に再利用して、快適な入浴環境を提供する便利な設備です。
家族全員が異なる時間にお風呂に入る場合や、寒冷地に住む場合には特に重宝されます。
ただし、配管の清掃やエネルギー消費への配慮など、適切な管理が必要になりますので、衛生面やコストを考慮して正しく使用することで、より快適で経済的なバスタイムを楽しむようにしましょう。