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敷金(しききん)

敷金とは?

敷金は、賃貸契約時に物件の貸主に対して支払う保証金で、以下の目的で利用されます。

未払いの家賃

退去時までに支払いが完了していない家賃の補填。

修繕費

入居者の過失による破損や汚れの修繕費用。

契約違反

契約内容に違反があった場合の補償金。

敷金は、退去時に物件が大きな損傷を受けていなければ、未使用分が返金されます。

敷金の金額相場

敷金の金額は物件や地域によって異なりますが、一般的には以下のような相場です。

  • アパート・マンション(都市部)
    家賃の1~2ヶ月分が相場。
  • 地方の物件
    敷金ゼロまたは1ヶ月分程度が多い。
  • 高級物件
    家賃の3ヶ月分以上となる場合も。

敷金と礼金の違い

敷金と礼金は、賃貸契約時の初期費用として混同されがちですが、役割が異なります。

  • 敷金
    契約終了後に返金される可能性がある。
  • 礼金
    貸主への謝礼として支払う費用で返金されない。近年では、実際には貸主ではなく不動産会社が広告費などの名目で受け取ることが多いです。
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敷金の返金ルール

敷金は基本的に返金されるものですが、以下の条件で差し引かれることがあります。

  • 入居者負担の修繕費
    故意や過失による壁紙の破損や設備の故障。
  • 通常の消耗や経年劣化
    経年劣化や通常使用による汚れや傷は、敷金から差し引かれないのが一般的です(国土交通省の「原状回復ガイドライン」に基づく)。

注意

契約書で「特約事項」が設定されている場合、通常の使用による汚れでも敷金から差し引かれるケースがあるため、契約前に確認しておくようにしましょう。

敷金ゼロ物件の特徴と注意点

近年、「敷金ゼロ物件」も増えています。
初期費用が抑えられるため人気ですが、以下の点に注意が必要するようにしましょう。

  1. 退去時の費用が高額になる場合がある
    敷金がないため、退去時の修繕費やクリーニング代が基本一括請求されます。
  2. 家賃保証会社の利用
    敷金ゼロ物件では保証会社の利用が必須となる場合が多く、その費用が追加で発生します。

敷金を巡るトラブルを防ぐには?

敷金を巡るトラブルを未然に防ぐために、以下のポイントを押さえましょう。

入居時の状態を記録する

入居時に部屋の状態を写真や動画で記録し、傷や汚れの有無を確認します。管理会社にも報告しておくと安心です。
入居時のチェックシートなどがあればくまなく確認し、期限以内に不動産会社に提出しましょう。

契約書をよく読む

敷金に関する条項や特約事項を確認し、納得できない場合は不動産会社に相談しましょう。

退去時の立ち会いを行う

退去時に管理会社や貸主と物件の状態を確認し、修繕費の負担範囲を明確にしておきます。

豆知識:敷金に関するお得情報

経年劣化は借主の負担ではない

入居中の通常使用による経年劣化(壁紙の黄ばみ、フローリングの擦り傷など)は貸主の負担となるのが原則です。

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特約事項の交渉も可能

特約事項が敷金に関わる場合、契約前に交渉して条件を緩和してもらうことができる場合があります。

敷金トラブルの相談窓口

敷金返還に納得がいかない場合は、消費生活センターや不動産トラブル相談窓口に相談することができます。

敷金を返金されるためのコツ

今の多くの不動産会社のやり方は、基本的には返金するスタンスである会社が多いです。
敷金をスムーズに返金してもらうためには、以下の点を意識しましょう。

  1. 日常のメンテナンスを心がける
    部屋を清潔に保ち、大きな破損を防ぐ。故意や過失があった部分においては請求されます。
  2. 退去前に掃除をする
    退去時には原状回復工事のあとプロのクリーニングを依頼するのは通常ですが、ある程度自分で清掃しておくと印象が良くなります。
    お風呂やトイレなどあまりに汚いまま退去をすると別途クリーニング費用を追加される可能性があります。
  3. 修繕が必要な場合は報告する
    自分で修理せず、管理会社に修繕を依頼するようにしましょう。結果として余計な費用がかかることが多いです。

「敷金」に関するまとめ

敷金は賃貸物件における重要な費用の一つであり、契約時や退去時の注意点を理解することで、トラブルを回避しやすくなります。

敷金ゼロ物件を選ぶ場合でも、退去時の費用や保証会社の利用条件をしっかり確認しましょう。

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