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SRC造(えすあーるしーぞう)

「SRC造」とは、「鉄骨鉄筋コンクリート造(Steel Reinforced Concrete)」の略で、鉄骨(鋼材)を芯材として、その周りを鉄筋とコンクリートで包んだ構造の建築工法を指します。
主に高層マンションやオフィスビル、商業施設などで採用され、耐久性や耐震性に優れていることが特徴です。
RC造(鉄筋コンクリート造)やS造(鉄骨造)と比較されることも多く、それぞれのメリットを生かしたハイブリッドな構造と言えます。

SRC造の構造と仕組み

SRC造は、以下の3つの要素が組み合わさって出来ています。

鉄骨(Steel Frame)

建物の骨組みとなる鋼材で、強度が高く、主に柱や梁として使用されます。

鉄筋(Reinforcing Bars)

コンクリート内に配置され、引っ張り強度を高める役割を果たします。

コンクリート(Concrete)

鉄骨と鉄筋を覆うように使用され、圧縮強度を高めるとともに、建物を安定させる役割を持ちます。

この組み合わせによって、SRC造は高い強度と柔軟性を持ち、特に地震や風圧に対して強い構造となっています。

SRC造の特徴

高い耐久性

鉄骨と鉄筋コンクリートの組み合わせによって、建物の寿命が長く、メンテナンスの頻度が低減されます。

優れた耐震性

鉄骨が引っ張り力に強く、コンクリートが圧縮力に強い特性を生かしており、地震の揺れに対して非常に強い構造を実現しています。

耐火性の向上

鉄骨をコンクリートで覆うことで、火災時の熱から鋼材を保護します。そのため、SRC造の建物は火災時にも安全性が高いとされています。

自由な設計が可能

鉄骨の強度を生かすことで、柱や梁の数を減らしたり、広い空間を作りやすくなります。

SRC造のメリット

高層建築に適している

強度が高いため、地震や風の影響を受けやすい高層建築物にも対応可能です。高層マンションやオフィスビルで多く採用されていて、日本の超高層ビルや超高層マンションでは例外なくSRC造です。

静かな住環境を提供

コンクリートの厚みが音を吸収するため、遮音性が高く、静かな住環境を実現します。

安全性の高さ

耐震性・耐火性に優れており、災害時にも安全な構造です。

長期的な価値維持

耐久性が高いため、資産価値が長期間にわたり維持されやすいです。

SRC造のデメリット

建築コストが高い

鉄骨や鉄筋、コンクリートを多用するため、RC造やS造に比べてどうしても建築コストが高くなりがちです。

施工期間が長い

鉄骨を組み立てた後にコンクリートを流し込む工程が必要なため、施工期間が他の構造に比べて長くなります。

建物の重量が重い

鉄骨とコンクリートの両方を使用するため、建物の自重が大きくなります。そのため、建設地の地盤強度や基礎工事が重要です。

SRC造の豆知識

高層マンションで多い理由

SRC造は、高層マンションやタワーマンションでよく採用されています。
地震や強風に強いだけでなく、柱を細くできるため、広々とした住戸設計が可能になるからです。

RC造との違い

SRC造は、鉄骨を芯材に使用する点でRC造(鉄筋コンクリート造)とは異なります。SRC造の方がさらに強度や耐震性が高く、大規模建築に向いています。

中古マンション購入時の確認ポイント

SRC造のマンションは耐久性が高いですが、築年数が古い場合は、メンテナンスや修繕計画を確認するようにしましょう。

維持費用のバランス

初期コストが高いものの、メンテナンス頻度が低く、長期的にはコストパフォーマンスが良いといえます。

災害時の安心感

災害リスクの高い地域では、SRC造の建物を選ぶことで安全性を高めることができます。

「SRC造」に関するまとめ

SRC造は、鉄骨と鉄筋コンクリートの特性を組み合わせた構造で、高い耐震性、耐久性、耐火性を備えています。
特に高層マンションやオフィスビルなど、規模の大きい建物で採用されることが多く、居住空間の快適性と安全性を提供します。

一方で、建築コストや施工期間の長さ、重量の影響などのデメリットもありますが、長期的に見ると価値が維持されやすいのが魅力です。不動産購入や建築を検討する際には、SRC造の特性をよく理解し、目的や予算に応じた選択をしましょう。安全で快適な住環境を求める方には、SRC造の建物が優れた選択肢となるでしょう。

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