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退去立ち合い(たいきょたちあい)

「退去立会い」とは、賃貸物件の入居者が退去する際に、物件の管理会社やオーナーと一緒に行う手続きです。
主に室内の状態を確認し、原状回復の範囲や費用負担を明確にするために行われます。
この手続きは賃貸借契約の終了において重要なステップであり、出来る限り退室立ち合いには出るべきです。

退去立会いの目的

原状回復の確認

入居時と比べて物件の状態がどれほど変化しているかを確認します。
これにより、修繕が必要な箇所やその費用負担について話し合います。

敷金の精算

敷金が預けられている場合、修繕費用や未払いの家賃などを差し引いた残額が返金されます。
退去立会いはこの精算の基準を決める場でもあります。

トラブル防止

状態確認を現地で行い、双方が合意することで、後日発生しがちなトラブルを未然に防ぎます。

退去立会いの流れ

退去日程の連絡

管理会社やオーナーに退去希望日を事前に伝えます。
通常は1か月前の通知が必要ですが、契約書で指定された期間を確認してください。

注意

解約予告は通常、退去の1ヶ月前に行わないといけません。
それらを怠った場合には、家賃1ヶ月分の違約金などをとられることが多いので注意しましょう。

室内の整理・掃除

退去前に荷物を全て運び出し、室内を簡単に掃除します。
掃除の程度によって印象が変わり、トラブルを防ぐ一助となります。

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立会い当日

管理会社やオーナーと一緒に物件内を回り、以下の点を確認します。

壁や床の傷や汚れ

  • キッチンや浴室など水回りの状態
  • 付属設備(エアコンや照明など)の動作確認
  • 退去時に設置した鍵や付属品が揃っているか

修繕費用の説明

必要な修繕がある場合、どの部分が入居者の負担となるか説明されます。
この際、納得できない場合はその場で質問や確認を行うことが重要です。

鍵の返却

最後に鍵を返却し、退去手続きが完了します。

ヒント

退室立ち合いの際には立ち合い以外にも、電気の解約、ガスの解約、水道の解約、郵便の転送手続きなど忘れないように行いましょう。

退去立会いでの注意点

事前確認が重要

入居時に撮影した写真や書類(物件の状態チェックリストなど)を保存しておくと、原状回復費用の負担範囲を明確にできます。

掃除を怠らない

大掃除をすることで、不要なトラブルを避けやすくなります。特に水回りや窓の汚れ、カビなどは目立ちやすいため、注意して清掃してください。

修繕負担の範囲を理解する

通常の使用による経年劣化(壁紙の色あせ、床の擦り傷など)は入居者の負担にはなりません。一方で、タバコのヤニや家具の跡による修繕は入居者が費用を負担する場合が多いです。
タバコなどは特約で「全額費用負担」と謳ってある場合です。

管理会社とのコミュニケーション

不明点や納得できない点があれば、その場で質問をすることが大切です。
立会い後に異議を申し立てるのは難しい場合が多いです。

豆知識

敷金が返還されるポイント

管理会社やオーナーによって対応は異なりますが、事前に部屋をきれいに掃除し、鍵や備品を忘れず返却すれば、敷金の返還率が上がる可能性があります。
あまりにも部屋が汚いと追加の室内清掃費用(ハウスクリーニング費ともいう)を請求される可能性があります。
特にキッチンやトイレ、浴室などの水回りに多いです。

ペット可物件の特別ルール

ペット可物件では、通常の退去立会いに加え、ペットによる損傷の確認が行われることがあります。契約書で詳細を確認しましょう。

DIYや改装の扱い

自分で行ったDIYや改装がある場合、原状回復の対象となる可能性が高いため、事前に管理会社に相談しておくと安心です。

「退去立ち合い」に関するまとめ

退去立会いは、賃貸契約をスムーズに終了させるための大切なステップです。
事前準備をしっかり行い、立会い当日は冷静に対応することで、不必要なトラブルを避けることができます。

また、敷金の精算や修繕費用については契約書の内容や事前確認が鍵となります。
退去立会いをスムーズに進めるために、管理会社やオーナーとの円滑なコミュニケーションを心掛けましょう。

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