注目キーワード

賃貸物件で一人暮らしを始める時の初期費用はいくらぐらい?最低どれぐらい?

  • 急に一人暮らしを始めないといけなくなった、賃貸の契約ってどれぐらいお金かかるんだろう?
  • 来月から単身赴任が決まった!家族を残したままだし、費用を抑えたいが。。

昔、一人暮らしをしていた経験もあるかもしれませんが、初期費用にどれほど掛かったかなんて覚えていないはずです。

賃貸の初期費用は、地域によっては賃貸物件の供給過多などもあり20年前に比べると安くなっている傾向がありますが、これから部屋探しをする人にとっては知ったことではないですね。

今回の記事では、前半はこれから一人暮らしをしようとするとどの程度の費用がかかるのか、後半ではその初期費用を抑えることが出来るのかについて解説します!

賃貸の初期費用、どんな費用が掛かってくる?

結論からいうと、地域により差はありますが、ここで契約したい!と思った家賃のおよそ5~7ヶ月程度と思っておけば間違いありません。
安いところでは家賃の4ヶ月程度で済むところもありますが、安すぎるのにも理由があり、おそらく何かしらの理由がある物件が多いです。

初期費用が安い理由として、立地がよくない、極端に築年数が古いことが多いです。
逆に、家賃が相場以上に安い場合は相対的に初期費用も安くなりますが、この場合は事故物件、事故部屋の可能性があります。

賃貸物件の初期費用として掛かってくるものは下記のものです。

  1. 敷金
  2. 礼金
  3. 仲介手数料
  4. 火災保険料
  5. 前家賃
  6. 家賃保証料
  7. 鍵交換費用
  8. 賃貸物件契約に付随するその他の費用

 

初期費用の内訳を解説していきます。

敷金

敷金とは、契約時に担保として預ける保証金のようなもので、退去時の原状回復の修繕費用、滞納家賃に充てられ、その残った差分は退去時精算にて返金されます。
もし、預けている敷金を上回れば請求されることになります。
敷金の近年の相場として、新築・築浅で家賃の2ヶ月分(都市部では3ヶ月も)、築古であれば家賃の1ヶ月分程度です。
ペット可能がOKな賃貸物件では、さらに家賃の1ヶ月分相当を上乗せされるケースが多いです。

都市部では珍しいですが、地方においては敷金を預けなくても、ハウスクリーニング代(退去時の室内清掃費用)として事前徴収されるところも増えてきました。
このハウスクリーニング費用の目安として、実際は家賃1ヶ月相当分と言われたりしますが、実際はそれよりも安く、1Kでは35,000円~50,000円、3LDKでも50,000~80,000円と費用はバラつきはあるものの、おおよそその程度と思っていて問題ないでしょう。
ただし、3LDKとはいっても、160~200㎡などの超大きな賃貸物件であれば10万円を超えることもあります。

逆に言うと、敷金を家賃の2ヶ月分預けていたとしても、まずはその費用は引かれることとなります。

関連記事

なるべき初期費用が安いほうがいいと敷金ないとこ選んだら、ハウスクリーニング代を事前に請求された もし、どこか壊してしまって退去する場合は、ハウスクリーニング代で間に合う? 最初に敷金とハウスクリーニング代と両方とられたけ[…]

礼金

契約時に家主にお礼として納めるお金で、おおよそ家賃の1~2ヶ月分が相場です。
しかし、実際の近年では賃貸物件が多くなってしまい、借り手市場となっている今、その行先は家主ではなく、不動産会社が広告費などの名目でその礼金ももらうといったようなことが多いです。

これも敷金と同様、新築物件ではさらに1ヶ月分多いところがあります。

敷引とは?

関東や東日本では聞いたことがないかもしれませんが、ひと昔前までは関西をはじめとして西日本では徴収する不動産会社が多く存在しました。
今でもあるところにはありますが敷引をする不動産会社は減少傾向であり、「預けた敷金の一部を返金しない」という特約です。
返ってこないお金であるので、礼金の一種と分類されています。
単に保証金といった場合も同じような扱いになります。

仲介手数料

不動産仲介業者(不動産屋)を介して賃貸物件を契約した際に支払う手数料のことです。
一方で、家主と直接契約した場合には支払う必要がありません。

基本的な上限は家賃の1ヶ月分と消費税となります。
エイブル直営店(ネットワークと名がつくところはフランチャイズ)などでは0.5ヶ月+消費税としていますね。

たまに「仲介料は0.5カ月が上限で1か月とるのは違法なのでは?」という方がいますが、契約者からだけ

悪い不動産屋の特徴として、契約した先がその不動産会社の自社物件(つまり、家主)であるのにも関わらず仲介手数料を取る不動産会社もあるので注意しましょう。
貸主名をよく確認することで把握できることが大半ですが、その不動産会社の社長個人名になっていたりすると、グレーなところもあります。

火災保険料

入居時中の火災等からの被害を補償する保険です。
ほぼ半ば強制的に入れられますが、火災保険は万が一時の保険ですので、しっかり入るようにしておきましょう。
2年に一度の更新で、2年毎に費用が発生します。
火災保険料は間取りによって変わりますが、今回のような一人暮らしの1K、1LDKでは15,000~20,000円、2LDKで25,000円程度です。

大抵の場合は、火災以外にも上からの漏水で家財が損害を負った場合などでも補償されます(この場合、ご本人ではなく相手の保険、自身が加害者となっても被害者に補償されます)。

前家賃

不動産の賃貸契約では、ほとんどの場合が1か月分の前家賃(未来の家賃を先に支払う)を支払います
主な理由としては家賃滞納によるリスクを軽減するために設けられていますが、先に支払っているので退去時には日割り返金されます。

もちろんすべての不動産会社がそうではないかもしれません。

家賃保証会社の保証料

近年では保証人という人的保証が減りつつあり、代わりに家賃保証会社を使用する不動産会社が多くなってきました。
その保証料として支払う金額はおおよそ家賃の50%~100%が多いです。
最初に支払わなかった場合、家賃の数パーセントを毎月支払うというところもあります。

こうなったことで、気軽に誰でも賃貸物件を契約することが出来るようになったと言えます。

鍵交換費用

前入居者が合いカギ(スペアキー)を作っていた場合、同じ鍵であれば侵入される可能性があります。
よって、契約時に鍵交換費用を頂いて鍵交換を実施することが多いです。
費用としては12,000~25,000円程度が相場です。

シリンダーキーやディンプルキーなどは本体の交換、カードキーやオプナスキーでは設定費用として本体交換費用よりも少し安め(安いところでは5,000円程度)に設定されています。

(その他1)消火剤代

ここでいう消火剤とは、ボンベに入った消火器ではなく、火が発生したところに投げ込むような消火剤のことです。
不動産会社がどこかの会社と提携して、売り込んでくることがあります。

こちらの費用は高くても8,000円程度でしょう。

(その他2)抗菌+消臭剤

コロナ禍になって導入したお店が増えました。
ヒノキの抗菌作用を利用して、、、という商品になっていますが、入居前に事前に不動産会社が行ってくれるというものです。

確かに部屋に入った直後、ヒノキの香りがするかもしれませんが効果のほどは??と正直思うところがあります。

こちらの費用は高くても10,000円程度でしょう。

結局、賃貸契約時の初期費用は?

結局、賃貸物件の契約時には下記のような費用がかかることになります。
あくまでも一例です。

地方の新築、普通、都心部の物件、事故物件まで例としてあげてみましょう。

基本的には初期費用は家賃の5~7ヶ月分が目安となります。

あくまでも一例ですよ!
すべてがそうではないと思いますが、おおよそ今回紹介するケースにあてはまると思います。

ケース1:地方の新築物件、家賃60,000円の場合

60,000円の家賃、新築で敷金2ヶ月の物件でよくあるケースを紹介します。
地方の新築においては、基本的にはこのような費用です。中には礼金2ヶ月の物件もあるかもしれません。

  1. 敷金 = 120,000円(2ヶ月)
  2. 礼金 = 60,000円(1ヶ月)
  3. 仲介手数料 = 66,000円(賃料+消費税額)
  4. 火災保険料 = 15,000円(2年更新)
  5. 前家賃 = 60,000円
  6. 家賃保証料 = 30,000円(※ 契約プランにより異なります。)
  7. 鍵交換費用 = 15,000円
  8. 賃貸物件契約に付随するその他の費用 = 18,000円(拒否することも出来る)

これらを合算すると、およそ384,000円の初期費用がかかることになります。

ケース2:地方の大学生向け物件、家賃39,000円の場合

次は、地方の大学生向け物件の築10年程度だとこのような感じになります。

  1. 敷金 = 39,000円(1ヶ月)
  2. 礼金 = 39,000円(1ヶ月)
  3. 仲介手数料 = 42,900円(賃料+消費税額)
  4. 火災保険料 = 15,000円(2年更新)
  5. 前家賃 = 39,000円
  6. 家賃保証料 = 20,000円(※ 契約プランにより異なります。)
  7. 鍵交換費用 = 15,000円
  8. 賃貸物件契約に付随するその他の費用 = 18,000円(拒否することも出来る)

これらを合算すると、およそ227,000円の初期費用がかかることになります。

ケース3:不人気な物件で、家賃39,000円の場合

次は、築年数問わず不人気な物件ではこのような感じになります。
これは都心部でも賃料は違うものの大体同様でしょう。
あくまでも初期費用の基本は、賃料に比例します。

今回のケースは、不人気すぎて客がつかないので仲介手数料0.5ヶ月に設定していますが、不人気な物件はこのようなことが多いです。

また、このような物件はペット可とすることもありますが、ペットを飼う場合は敷金が2ヶ月分プラスとなる場合もあります。

  1. 敷金 = 0円
  2. 礼金 = 0円
  3. 仲介手数料 = 21,450円(賃料0.5ヶ月分+消費税額)
  4. 火災保険料 = 15,000円(2年更新)
  5. 前家賃 = 39,000円
  6. 家賃保証料 = 20,000円(※ 契約プランにより異なります。)
  7. 鍵交換費用 = 15,000円
  8. ハウスクリーニング費用 = 38,500円
  9. 賃貸物件契約に付随するその他の費用 = 18,000円(拒否することも出来る)

これらを合算すると、およそ166,950円の初期費用がかかることになります。
かなり費用は安くなっていますが、敷金がない代わりにハウスクリーニング費が追加されています。

ペットを飼う場合は、ハウスクリーニング費が消えて敷金が2ヶ月となり、206,450円になります。
敷金が入る場合、ハウスクリーニング費は大抵の場合除かれます。

ハウスクリーニングについては下記の記事も参考にどうぞ。

関連記事

人から部屋を貸してもらって返すんだから、綺麗にして返すのが当たり前!と思ってらっしゃる方が大半ですよね。しかし、普通は退去された後に清掃業者を使ってハウスクリーニングを行います。中には、このあとハウスクリーニングが入ると分かって[…]

ケース4:都心部の新築物件、家賃550,000円の場合

東京などのタワーマンションの新築物件の賃料はこのような感じです。
タワーマンションは基本的には分譲マンションとなるので、先の買い手(家主)がいる状態となるのが普通ですね。

  1. 敷金 = 550,000円(ヶ月)
  2. 礼金 = 550,000円(ヶ月)
  3. 仲介手数料 = 42,900円(賃料+消費税額)
  4. 火災保険料 = 15,000円(2年更新)
  5. 前家賃 = 39,000円
  6. 家賃保証料 = 20,000円(※ 契約プランにより異なります。)
  7. 鍵交換費用 = 15,000円
  8. 賃貸物件契約に付随するその他の費用 = 18,000円(拒否することも出来る)

これらを合算すると、およそ227,000円の初期費用がかかることになります。

ケース5:場所問わず事故物件、通常家賃80,000円の場合

80,000円の部屋であっても事故物件は80,000円で借りる人はあまりいません。
事故物件の場合は、不動産会社、もしくは家主に告知義務があります。

通常家賃では借り手が付かないことから、およそ半値程度になり、賃料が40000円となった場合で計算します。

  1. 敷金 = 0円
  2. 礼金 = 0円
  3. 仲介手数料 = 44,000円(賃料+消費税額)
  4. 火災保険料 = 15,000円(2年更新)
  5. 前家賃 = 40,000円
  6. 家賃保証料 = 20,000円(※ 契約プランにより異なります。)
  7. 鍵交換費用 = 15,000円
  8. 賃貸物件契約に付随するその他の費用 = 18,000円(拒否することも出来る)

これらを合算すると、およそ152,000円の初期費用がかかることになります。

 

最新情報をチェックしよう!

不動産問題の解決ノート

所有の賃貸不動産が満室にならず悩んでいる方、不動産投資を考えている方は必見!ぜひ一緒に理想の満室経営を目指して取り組んでみましょう。
他、入居者目線での不動産のあれこれを掲載中!

原則リンクフリーです。リンクを行う場合の許可や連絡は必要ありません。
リンクの設定をされる際は、「不動産の問題解決ノート」へのリンクである旨を明示ください。