部屋を清潔に保っていても、どこからか虫はやってくるものです。
もちろん汚い部屋にしておくと、俗に言う衛生害虫ばかりが増えるものですが、中には近隣環境などからそうではない場合もあります。
今回は都市部、山間部の違いはさておき、状況に応じて発生しやすい虫を解説し、それぞれ対処、駆除方法をあわせて紹介します。
※ 虫の画像は掲載していません。安心して記事をご覧いただけます。
虫発生率No.1!汚い部屋の場合
汚い部屋とはいえ、あなたが思っているほどあなたの部屋は汚くないかもしれません。
ゴミ溜まってるなぁ、1週間洗い物してないなぁ、半年間掃除機あててないなぁ。は、汚い部屋の可能性が高いです。
ゴキブリ
汚い部屋出現率ダントツNo.1の一番の不快害虫で、これを知らない人はいないでしょう。
雑食性のゴキブリは、生ごみはもちろん大好きで、仮にエサ(ゴミを捨てた場合でも)がなくなった場合でも居住んでいるゴキブリは、死んだ虫の死骸や本、雑誌、新聞紙などを食べ、繁殖していきます。
基本的には他の虫同様、臆病な虫なので人間の姿を見るとそそくさと逃げ出しますが、極まれに寝ている間にゴキブリに噛まれるなんて状況もあるようですが、そのような場合は想像を超えるぐらい部屋が汚い場合です。
ハエ・コバエ(ショウジョウバエ)
ハエ・コバエもゴキブリ同様に、汚い部屋に多く出現します。
大きなハエについては換気扇を回しておくことで侵入を防げたりしますが、コバエについてはどこからともなくやってきます。特に、腐った果物などを放置していたらすぐに大量発生の原因となります。
エサとなっているゴミさえきっちり捨てるようにすればそれ以上増え続けることはないでしょう。
チョウバエ
チョウバエは、主に浴室や脱衣所、洗面所などでよく見かける逆ハート型をした小さなハエです。
人間の皮脂などの油汚れや汚泥、人の垢がついたぬめりなどを好むため、浴室に多く現れます。
排水トラップの先の排水管の中でも繁殖するので、それらをきちんと取ることで繁殖を防ぐことが出来ます。
コバエと違って繁殖スピードは遅いのでこまめに掃除するだけで大繁殖は抑えることが出来ます。
ダニ
全く洗濯しない布団のシーツや布団をそのままにしていると、ダニが発生します。
寝ている最中にダニに噛まれた経験がある方は多いでしょう。
噛まれると非常にかゆいため、噛まれたと思ったら布団を天日干しすることでそれ以上の発生を防ぐことが出来ます。
人間の皮脂、フケなどがエサとなるので、やはりこれも清潔にしておくと大発生を防ぐことが出来ます。
紙魚(シミ)
形が魚に似ていることからそのように名付けられたそうです。とはいえ、魚の形をしているようには思えませんが。。
紙魚(シミ)を知らない現代人は多いかもしれません。ずっとしまいっ放しにしていた古本などをあさるとよく出現します。
銀色をした8-10mm程度の小さな虫です。
これはダニのように人間に対して大きな害はないものの、ダニをおびき寄せることが多いため、見つけたら駆除するようにしましょう。
清潔にしていると沸かない虫です。
カツオブシムシ
カツオブシによく沸くことからカツオブシムシと名付けられました。
衣装ケースなどに入れている服に穴が開いていると犯人はこの虫の幼虫です。
一見見た目はかわいい三毛猫のような配色をしたコガネムシ型の3-5mmの小さな昆虫です。
絹や麻といった繊維物の衣類や、カツオブシ同様乾燥された食品など好んで食べることから、部屋内ではクローゼットや収納、衣装ケース、キッチン、光を求めて窓側のカーテン付近で多く見つかります。
アシダカグモ
かなり大型のクモ(小学校高学年の手のひらサイズ)で、相当インパクトのある見た目をしています。その大きさ故毛嫌いする人も当然いますが、ゴキブリがたくさんいる家によく出現し、立派なゴキブリハンターとして有名で、人によってはアシダカ軍曹、軍曹様などの異名を持ちます。
見た目は気持ち悪いかもしれませんが、とても臆病で、人間の姿を見るとささっとどこかに隠れ、足も速い上、駆除することは困難を極めることでしょう。しかし、汚い部屋に出現するとはいえ、ゴキブリ、場合によってはネズミなどを捕食することから世間一般的には、益虫として扱われます。
部屋に発生する虫の対処、駆除方法を解説!
汚い部屋に出てくる虫は、人間やペットにも害をもたらす可能性が多いため、すぐに駆除するようにしましょう。
特に、ゴキブリにいたっては誤ってペットが食べると食中毒を起こしかねません。
これら紹介した虫の多くの発生時期は5-10月です。
害虫発生を嫌うなら、常日頃から清潔にすることを心がけるべきですが、それらの時期だけでも清潔にしておくと、まったく発生力が違ってきます。
発生元(大体ゴミ)の特定と処分、清掃
汚い部屋に発生する虫の発生個所は大体決まっています。それは生ゴミや我々人間が風呂に入ったあとの垢のあとや洗面台のぬめりなどです。
まずはそれを特定し、徹底的に処分、清掃を行うことです。
特に、放ったらかししていた分だけ卵や幼虫がすでに孵っている可能性が高いですが、ひとまずすっきり綺麗にすることで、新規の害虫を招く可能性は極端に低下します。
虫によっては、もうここにはエサがない、というだけで次の餌を求めて他所に行く虫もいます。
しかし、ゴキブリに関しては先述したように人間の髪の毛などもエサとなるため、清掃のみで根絶しようと思えばかなり大変な作業になります。
燻煙剤・殺虫剤
卵があったり、幼虫が発生したりしていると、生ごみを捨てた、目に見えるところを清掃した程度では根絶は不可能です。
次に行うのは、燻煙剤の実行や殺虫剤の設置です。
バルサンやアースレッドなどの燻煙剤は、基本的にはすべての虫に効果がありますが、これのみで根絶できるかといえばそうではないですが、かなり減らせますし、ゴキブリに至っては様々な商品が開発されており、効果があるものはかなり効果があるのでぜひそれらを設置しましょう。
スプレータイプのものはその個体には効くものもありますが、一時的なので
建物の極近くに山や川、畑がある場合
虫が発生するのは汚い部屋に限った話ではありません。
どれだけ部屋を清潔にしていても、周りの環境によっては、特に近隣に山や川があればどうしても虫が侵入しやすくなります。
ただし、これらの虫は蚊を除いては特別それを狙ってきているものではありませんが、人に危害を与える虫もいますので念のため駆除するようにしましょう。
ムカデ
出ないところには一切というほど出ませんが、季節は初夏と秋ごろに多く、家の裏が山林とか、横が学校や畑なんていう時に部屋内によく出没します。そのほか、庭で家庭菜園をやっている、昔の家で庭に植栽していると出現率は高まるでしょう。
ムカデが人間を積極的に襲ってくることはあまり無いですが、ゼロとは言い切れないので見つけた場合は即駆除の対象です。
ムカデに噛まれると、「ヒスタミン」や「セロトニン」という毒成分が体内に侵入し、数時間で患部がパンパンに張れます。痛みも個人差はあるものの、かなりの激痛です。噛まれた場合は病院を受診、時間によっては救急車を呼んで対応しましょう。
参考:
猛毒の大ムカデにかまれるとこうなる
https://www.youtube.com/watch?v=AdvtrxwWuaE
蚊
世界で一番人間を殺している生物といえば蚊です。
日本では蚊が媒介する伝染病は少なく、あまり気にする必要はないとはいえますが、刺されて気持ちの良い人はいません。
ヒトスジシマカ、アカイエカ、チカイエカが有名です。
近年は夏が暑すぎて場所によっては、夕方でも出現数が少ない状況となっていますが、アカイエカに関しては夜間、人間が寝静まったあと、よく刺してきます。
かなり大きく刺された患部は、ヒトスジシマカとは比べ物にならないぐらいかゆみが強く張れも大きいため、かなりの不快感を覚えます。
網戸をしていても安心出来ませんので昨今の暑い夜は、窓ガラスをしめ、エアコンで対応することで蚊の侵入も防ぐことが出来ます。
ダンゴムシ
庭の手入れをこまめにしておかないと庭に大量発生してしまうダンゴムシ。ダンゴムシは甲殻類に分類され、エビ、もしくは海底にるグソクムシに近い仲間となります。
ダンゴムシは大量発生しない限り、本来は土壌を良くしてくれるため一般的には益虫です。
ダンゴムシは居室にまで上がってくることは稀ですが、大量発生している場合はあがってくることもあるので不快感を覚える人はいるでしょう。
ハサミムシ
腹部の後ろ、尻尾側に大きなハサミを形成しており、その容姿から不快感を覚える人も少なくないでしょう。
大きなハサミを持っていますが、毒はなく万が一はさまれても少し痛い程度で無害です。
ハサミムシもムカデ、ダンゴムシ同様、じめっとした暗い、石の裏や落ち葉の裏におり、通常屋内にあがってくることは稀ですが、家の床下なのがそのような状態になっていると入ってくることがあります。
他の虫(ゴキブリ含む)を食べてくれるので、人間にとっては益虫としての見方が強いです。
ヤスデ
ヤスデはムカデに似たような細長い体を持った虫です。
基本的には夜行性で、日中は石の裏、枯葉の下など湿度が高いところにいますが、基本的には様々な環境で見られます。
夜行性なので、古い家では寝ている間に噛まれることがあっても毒はないのでそこまで焦る必要はありません。
しかし、こちらから意図的に触ると悪臭する分泌物を出し、かぶれることがあるので見つけて追い出すにしても道具を使って外に出すようにしましょう。
また、ヤスデも今までの虫同様、他の昆虫を捕食することから益虫にもなりえますが、人によってはその容姿が受け入れられず、NGな人が多いでしょう。
ゲジゲジ
ゲジゲジも夜行性で、日中は庭でも見ることは少ないでしょう。
銀色に光るような長い多数の足を持った素早い虫です。ムカデ、ヤスデと同じ仲間で多足類に分類されます。
まず、容姿が絶対ダメという人が多いゲジゲジですが、これも性格は臆病で人間の姿を見るとさっさと逃げようとします。
もちろん捕まえると噛みつこうとしてきますが、噛まれてもムカデのような毒は持っていません。
足がかなり素早いため、ゴキブリも簡単に捕食することから、マニアックな者の間ではGハンターとして家に出現しても放置している人もいます。