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【賃貸トラブル回避】エアコンビス穴の原状回復、費用と注意点まとめ

「賃貸のエアコン、退去時のビス穴ってどうすればいいの?」
「原状回復費用、いくらかかるか不安…」

そんな悩みを抱えていませんか?

この記事では、賃貸物件のエアコンのビス穴に関する原状回復費用や、トラブルを回避するための方法を分かりやすく解説します!

この記事を読むことで、あなたは以下のことが分かります。

  • エアコンのビス穴の原状回復費用相場
  • トラブルを回避するための具体的な方法
  • 専門業者への依頼の必要性

これらの情報を知ることで、あなたは高額な請求トラブルを回避し、安心して退去を迎えることができるでしょう。さらに、敷金が戻ってくる可能性も高まります。

ぜひこの記事を読んで、あなたも賢く、そして安心して賃貸生活を送りましょう!

なお、この記事はご自身で取り付けたエアコンが対象です。
最初から部屋にあったエアコンは設備となり、入居者さんの負担になることもありませんし、勝手に持って出るなんてことは出来ません。

エアコン取付における原状回復の内容と費用はいくら?

エアコンの大半は、ご存じのように壁に穴を空けて取り付けるのが普通です。
エアコンを取り付けた場合、退去時には外して原状回復を行って退去することになりますが、そんなエアコン取付箇所の原状回復費用は一体いくらでしょうか。
ざっくり書き出してみましょう。

エアコンの原状回復費用は、エアコン本体の取り外し費用と、エアコン設置に伴う壁の穴や配管跡の補修費用がかかります。合計で12,000円~20,000円程度が相場です。

エアコン設置に伴う壁の穴や配管跡の補修は、賃貸借契約の内容や、国土交通省のガイドラインに基づいて行われます。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、通常の使用による損耗は貸主負担(家主負担)借主の故意・過失による損耗は借主負担とされています。エアコン設置に伴うビス穴などは、通常の使用による損耗とみなされていますが、賃貸借契約の内容によっては、エアコン設置に伴う補修費用を借主が負担する旨が明記されている場合があります

項目費用
エアコン取り外し費用(電気屋さんに支払う)7,000円
エアコン配管穴の補修(ビス穴:パテ+ 配管穴:スリーブキャップ)5,000円
エアコン配管跡のクロス補修3,000~5,000円
合計15,000~17,000円

エアコンの原状回復費用は、ビス穴の補修だけであれば比較的安価に抑えられますが、壁紙の損傷がある場合は費用が増加します。
壁クロスの負担については居住年数によって変わりますが、高さ2.4mクロス補修で済むのであれば3,000円(100%負担)程度で、その面の1面クロス張り替えを要求されても本来は負担する必要はありません。
しかし、不動産屋によっては「本来であれば変えなくて良いクロスをエアコンをつけてしまったがために張り替えが必要になるのだから、この1面の張り替え費用を見てください。」と詭弁(きべん)がある場合があります。

そのようなことから退去時のトラブルを避けるためにも、入居前にエアコン設置に関するルールや費用について、しっかりと確認しておくことをお勧めします。

賃貸物件のエアコン取り外し後の穴を自分で補修する

これは自己責任ですし、自分で直したところでダメだしを食らって、結局はお金を払って直してもらうことが可能性としては高いですが、事前に家主や不動産会社に相談することで、中には「それでも良いですよ」と言われることがあります。
県営住宅や市営住宅などでは結構なケースで、それでOKと言われることも多いですね。

ただし、残念なことに職人でない限り、自分で出来ることは限られてきます。そのような時の必要最低限の直し方をご紹介します!

ビス穴をコーキングで埋める

白い壁クロス限定になりますが、小さなビス穴であれば水回りに使用するコーキング剤で穴を埋めることが出来ます。
これは、賃貸物件などでも白系クロスの汚れや押しピン穴などのタッチアップにも使用されます。

コーキング剤をビス穴に向かって、穴が埋まる程度に塗り込みます。

スリーブ(エアコン配管の穴)をキャップで埋める

エアコンを取り外した際には、スリーブ(配管穴)と呼ばれる大きな穴が内壁から外壁に貫通して開いています。
その部分はコーキングで埋めることは出来ませんので、スリーブキャップと呼ばれるキャップで穴を埋めるようにします。

エアコン穴の補修内容はそれだけ?他は?

残念ながら素人に出来ることは他にはありません。
壁クロスをはがして、パテで穴埋め、もしくは石膏ボード(プラスターボード)補修など本気でやろうと思えば費用も掛かりますので、建物の構造、補修に興味があるのであれば他のDIYに挑戦されたほうが良いです。

賃貸物件のエアコンに関する注意点とトラブル回避方法

賃貸物件のエアコン設置に関する許可は必要?

賃貸物件にエアコンを設置・交換する際には、必ず事前に管理会社または大家さんの許可を得る必要があります。無許可で設置・交換した場合、退去時にトラブルになる可能性が高いです!ほとんどの賃貸借契約書には、エアコンの設置・交換について、事前に許可を得る必要がある旨が記載されています。これは、建物の美観や構造を維持するため、また、他の入居者への影響を考慮するためです。

無許可でエアコンを設置・交換したことで、退去時に高額な原状回復費用を請求されたり、敷金が返還されなかったりするトラブルが発生します。
国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」でも、賃貸物件における設備の変更や追加には、事前の承認が必要であると明記されています。許可を得ることで、修繕や原状回復の範囲についての合意を事前に形成することができますし、よほど変な場所に付けようとしない限り、エアコンの設置を断られることはありません。
必ず事前に不動産会社、もしくは大家さんに許可を取るようにしましょう。

きちんとした手順を踏むことで、退去時にスムーズな原状回復を行い、トラブルを避けることができます。また、物件を良好な状態で維持することで、敷金の返金を受けやすくなります!

賃貸物件のエアコン工事に関する相談は?

こちらにおいては購入元のお店や、工事業者に相談し、確認するようにしましょう。
不動産会社や大家さんに聞いても??な部分が出てきます。

例えば、4kWのエアコンを取り付けるのであれば200Vに切り替える必要があったり、ブレーカーが足らなくなったりする可能性もあります。
ベランダが隙間のない壁に囲まれていれば循環がうまくいかないために室外機が機能せず、設置したところで使えない可能性もあります。
室外機の設置個所がなければ2階、3階から1階まで降ろす高所作業や配管カバー延長なども必要になります。

「自分でも出来そうだ」と素人が行うと思わぬ事故が発生してしまう可能性があります。

それ以外にも各地域や物件によって、エアコン設置に関する独自のルールが存在する場合があります。不動産管理会社や大家さんに相談することで、事前にこれらのルールを把握し、トラブルを回避することができますし、まともな大家さんであれば生活がしやすくなりますよー。

チェックリスト

  • エアコン設置・交換の可否
  • 設置可能なエアコンの種類や設置場所
  • 推奨される工事会社
  • エアコン工事に関する費用負担
  • 必要な手続きや書類

不要なエアコンは大家に買い取ってもらえるか?

もともと2.5kWエアコンを大家さんに許可をもらって設置したが、新居ではエアコンが不要になった、そのような時に大家さんに買い取ってもらえるのでしょうか。

難しい言葉になりますが、造作買取請求権が含まれているかどうかに依存します。
一般的には、事前に取り決めがない場合、大家に買い取ってもらうことは難しいです。

一方で、完全無許可でエアコン設置をした場合はさらに難しいです。

造作とは

建物に付加された物件で、賃借人の所有に属し、かつ、建物の使用に客観的に便益を与えるもの

引用:全日本不動産協会

分かりやすく言えば、「借主が便利に暮らすために新しく取り付けた借主の所有物」という意味になるので、今回のケースでは、借主がとりつけたエアコンが造作にあたります。

造作買取請求権とは?

造作買取請求権とは、賃借人が賃貸物件に設置した造作(エアコン以外にも照明器具やアンペア増設工事)を、退去時に大家に買い取らせる権利です。

この権利は、賃貸借契約に明記されている場合にのみ有効です。
国土交通省の「賃貸住宅標準契約書」にも造作買取請求権についての記載がありますが、具体的な取り決めは個々の契約に依存します。

よって、大家さんが買い取ってくれるかどうかは下記のポイントに注目しましょう。

チェックリスト

  • 賃貸借契約の確認
    造作買取請求権が契約に含まれているか確認する。
  • 事前の取り決め
    エアコン設置時に大家や管理会社と買い取りについて事前に取り決めを行う。
  • 契約書の記載
    造作買取請求権が明記されている場合、その内容を確認し、条件に従う。
  • 交渉
    造作買取請求権がない場合でも、大家や管理会社と交渉して買い取りをお願いする。

例外:大家さんにエアコンを差し上げてしまう

買い取りが無理だと分かった場合でも、なんやかんやで費用が掛かることはお判りいただけたと思いますが、実際によくある例を一つ紹介します。

それは、エアコンを大家さんにプレゼントしてしまうことです。

もちろん、そのまま部屋で使ってください。という意味でのプレゼントになりますが、高年式のエアコンであれば高確率で相談にのってもらえますが、5年を過ぎたような古いエアコンや2.2kWのような小さなエアコンとなると断られる可能性がグっとあがってしまうのが正直なところです。

その場合でもエアコンクリーニング代を負担しましょう

ただでさえ買い取らない中で、差し上げるといってもエアコンクリーニング代が別途掛かることを大家さんも理解しています。

よって、こちらのプレゼント提案を断られないようにするために、必ずエアコンクリーニング代はこちらが負担するように提案してみましょう。

その場合の費用負担はクリーニング代の8,000~10,000円となり、取り外して補修費用を支払うよりも約半値の出費で解決することが出来ますね。

ちなみに、そのようなエアコンの今後は、設備としてされることはなく「前入居者の残置物」となり、新入居希望者とは「壊れた時は知りません。」というような契約で締結されます。

賃貸物件のエアコン取り付け後の原状回復に関するガイド

賃貸物件でエアコンを設置した際のビス穴は、退去時の原状回復義務の対象となります。
費用は状況によりますが、一般的に12,000円~20,000円程度が相場です。

小さな穴であればコーキング埋め程度で済む場合もありますが、大きな穴や多数の穴の場合は、パテ埋め含めクロス張替えが必要になることが多いです。

重要なポイントをおさらい

  • 事前に賃貸借契約書を確認
    エアコン設置に関する規定や原状回復義務について確認しましょう。
  • 不動産管理会社や大家さんに相談
    エアコン設置・取り外しに関する許可や、原状回復方法について相談しましょう。
  • 専門業者に依頼する
    エアコンの設置・取り外し、原状回復工事は、専門業者に依頼することをおすすめします。
  • 国土交通省のガイドラインを理解する
    原状回復に関するトラブルを避けるために、ガイドラインの内容を理解しておきましょう。

原状回復費用は、借主と貸主の間でトラブルになりやすいポイントです。事前にしっかりと確認し、トラブルを未然に防ぐように心がけましょう!

退去時にエアコンを置いていってもいいの?
退去時にエアコンを置いていっても良いかどうかは、残念ながら 原則として NG と考えてください。
でも、大家さんが事前にそれを承諾しているのであれば置いていっても問題はありません。
エアコンのビス穴の補修費用を抑える方法はある?
いくつかあります。例えば、退去前に自分で補修できる範囲であれば、費用を抑えることができます。ただし、補修方法を間違えると、かえって費用がかさむ可能性があるので注意が必要です!
自信がない場合は最初から手を付けないほうが無難です!
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